※【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の事案に対する法的助言を構成するものではありません。
執筆にあたっては細心の注意を払っておりますが、法改正や解釈の変更により、内容の正確性や完全性を保証できない場合があります。
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はじめに
労働者50人未満の事業場についても、ストレスチェックが義務付けられることとなりました。
…と言われても、色々な戸惑いもあると思いますので
この記事では小規模事業場のストレスチェック義務化について、主に法改正・条文の観点から紹介します。
複数の情報源について紹介しますので
「本当に義務化されるのかな?」
「どこに書かれているの?」
「どうしてこうなったの?」
という疑問をお持ちの方の理解の助けになると思います。
今回の義務化は、法令に具体的にはどう書かれているか
すべての事業場にストレスチェックが義務化されるという話は聞くものの、具体的に法令の条文にはどう書かれるのか気になる方もいらっしゃると思います。
というわけで、少し大変でしたが調べました。
【結論】e-Govの比較が最もシンプル
結論から言うと、労働安全衛生法の附則第四条を削除するという法改正です。
(心理的な負担の程度を把握するための検査等に関する特例)
第四条 第十三条第一項の事業場以外の事業場についての第六十六条の十の規定の適用については、当分の間、同条第一項中「行わなければ」とあるのは、「行うよう努めなければ」とする。
ストレスチェック義務化の事前情報を踏まえて読むと、以下のように推測されます。
(各条文を深堀すると長くなるので、より具体的な内容は今後別記事で紹介する予定です)
- ストレスチェックは、「心理的な負担の程度を把握するための検査等」という名前?
- 「第十三条第一項の事業場」とは、50人以上の事業場のこと?
- 「第六十六条の十の規定」とは、ストレスチェックの実施のこと?
- 50人未満の事業場も、これまでは努力義務が課せられていた?
- (URLより)2028年5月13日までに施行される?
【余談】改正法の条文
上記は元の法律の前後比較の話ですが、法改正を行うための今回の改正法の内容(ストレスチェックに関する一部のみ抜粋)もご紹介します。
元の条文はPDFにすると65ページある中、漫然と読んでいるとストレスチェックの義務化に関する記述は見落としてしまうと思います。
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001497670.pdf
労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律
(※略)
(労働安全衛生法の一部改正)
第二条 労働安全衛生法の一部を次のように改正する。
(※略)
附則第四条を削る。
(※略)
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、令和八年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(※一~五 略)
六 第二条中労働安全衛生法附則第四条を削る改正 規定公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
改正法の概要
今回の改正法については、厚労省のサイトにもまとめられています。
以下の内容は大いに理解の助けになると思います。
改正法令「概要」
関連通達等「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律について」
ページの冒頭には「「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律」が第217回国会で成立し、令和7年5月14日に公布されました(令和7年法律第33号)。」との記載もあります。
具体的運用の検討の経緯
厚労省Webサイトで「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会」
の資料・議事録・成果物が公開されています。
これまでの検討の経緯を確認することができます。
また、「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 中間とりまとめ」
「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」は今後の方針や実運用にかかわる内容が記載されており、非常に重要な内容です。
小規模事業場でのストレスチェックにあたり留意すべきこと
小さな会社/事業場になるほど
人間関係が密接になり
更に、ストレスチェック業務の担当者を置くことが難しくなります。
大企業と比較するとプライバシー保護等の配慮が非常に重要になります。
労働者のメンタルヘルス不調を未然に防ぐためのストレスチェック制度ですが、適切に実施しなければ逆に労働者のストレスや不信感を生み出すことにもつながりかねません。
最後に
最後まで読んでくださった方は、ストレスチェック制度の動向を、そして何より従業員の方々の心身の健康を気にかけている方々だと思います。
本記事の初回執筆時点(2026年3月)は義務化前の情報収集の時期ですが
ストレスチェックの実施にあたっての具体的な留意事項や対策については、将来別の記事で解説予定です。

